2010年8月9日月曜日

プロリンクの黒い液漏れ修理。

サロモンのちょっと古めの板には『プロリンク』と呼ばれる振動吸収機構が搭載されています。
このプロリンクの、とくに初期モデルですが、経年劣化によって、プロリンクの中からヴィスコエラスチック(接着部分の素材)が溶けて漏れ出てきます。
最初は、うっすらとにじむ程度なのですが、一度漏れだすと、ひと夏ごとにどんどん漏れてきて、とんでもない状態になります。これに手とか、服とか触ろうものなら、べっとりと洗剤で洗っても取れないほど強烈な黒いベトベトがついてしまいます。ちょうど肩に担ぐときに肩に当たるところなので、担ぐこともできなくなるので、板の持ち運びも非常に不便。

どんな状態になるのかというと・・・




板を立て置きすると、地球に引っ張られてどんどん垂れていきます・・・

年々漏れだす量が増えていきます。

お股からもどんどん漏れてきて、もうこうなってくると危険な状態です・・・
今年も暑い季節がやってきて、さらに酷い状態になってしまいました。プロリンクのアームのお股の所なんかはもうベチョベチョです(^_^;)
すでに、数年前からこの症状が出てきてしまっていたので、修理を依頼しようとしていたのですが、人(ショップ)によっては『修理は不可能だから、我慢するしかないよ』的な事を言われる一方、ベタベタを取ることが可能である旨の発言をどこかで聞いたことがあり、いったいどっちなんだよ感があったので、直接サロモンに問い合わせてみました。
すると、以下のような回答を頂きました。

ヴィスコエラスチックの洗浄作業が可能です。
洗浄作業をご依頼の際には、お近くの販売店様へご依頼いただくか、サービスセンターへ直接お送りいただきますようお願い申し上げます。
料金
02/03以前のモデル・・・有償修理(¥5250-)
03/04以降のモデル・・・無償修理
納期
3週間程度
※プロリンク本体パーツに破損がある場合には修理不可能になります。
http://www.salomon.co.jp/ski/#/faq/Show/385.html他より引用)

修理ではなく、『洗浄作業』という言い方をしているのですね。
ベタベタを取って綺麗にするのですから、洗浄で正解ですね。
比較的新し目のモデルだと無料だという事は、軽い『欠陥』なのかな?
メーカーとしても、ちょっと責任感じてます、という感じなのでしょうか。
私の場合は、01年モデルなので、有料です(泣)。直送せずに、近くのスポーツ店に持ち込みました。(取扱店はサロモンのWebで確認できます)
直接送ってもよかったのですが、梱包とか発送の手間が面倒だったのと、万が一、何かトラぶった時にはショップ経由の方が何かと話がまとまりやすいかな、という気持ちがあったからです。
その店では、修理代のほかに、いわゆる『送料』と『手数料』として、税込み1,000円ということでした。GS板を送るのにはそれなりに送料が掛かるので、1,000円ならまあいいかな、ということでお願いしました。
真夏で、サービスセンターも空いていたのかどうか、1週間ですっかり綺麗になって帰ってきました。大満足。
作業代金的には微妙な価格設定ですが、これだけ綺麗になっていれば、私としては払う価値あり、でした。

スッキリ!

さっぱり!

お股も綺麗になりました!
近くに販売店がない人などは、下記のサロモンサービスセンターに直接送っても洗浄作業をしてもらえます。
サービスセンターへ直接送る場合、修理代金の支払い方法は佐川急便の代金引換での発送となるそうです。
サロモンサービスセンター
〒340-0835 埼玉県八潮市浮塚234-3 tel:048-997-4501
古い板をもうちょっと使いたい人には、お勧めです!

2010年7月14日水曜日

『アルペンスキー用語辞典』についてのお断り

アルペン競技に携わっていると、レジャースキーとか基礎スキーではなじみの薄い用語も結構登場します。いつかまとめようと思って、ネタ帳を作って、そういう用語を少しずつ書き貯めておいたのですが、なかなか時間が取れなくてまとめきれなくていました。
この時期は、本業と言うか、スキー場にいる時間を他の事に充てられるので、重い腰を上げて少し『ネタ帳の整理整頓』をやってみました。
構想から執筆まで、結構時間がかかってしまいましたが、やっと形になってきたので、この機会に公開してみたいと思います。



そこで、お断りというか、言い訳になってしまうのですが、すでに、いろいろな方がWebでアルペン用語辞典を公開されています。『用語辞典』と言うと、同じ対象についての解説になるので、どうしても文章が似てきてしまう部分があります。私が執筆した事典に関しても、その元ネタとなっている私のネタ帳の情報ソースも、人から聞いた事、Webで見た事、自分のオリジナル文章、などがごちゃ混ぜ状態で、そのなかにはWebからコピーした文章も含まれているはずなのですが、正直、判別不能になってしまった部分があります。
そんな訳で、今回公開した『事典』の文章中に、私のオリジナルではない文章が含まれていることを、ここに明記しておきます。
ご覧になった方の中で、この部分は私の文章のコピーだ、とか、私の解説と似ている、とかいう方がいらっしゃいましたら、お手数でもご連絡頂ければと思います。
事後承諾的な言い訳となってしまい、大変申し訳ないのですが、同じ道楽を共有する方に少しでも役立てば、という思いからの『学習資料』ですので、寛大な処置をお願いしたく、また、悪意の盗作・無断転載ではないことをご了承頂ければ幸いです。



アルペンスキー用語辞典



今後随時気まぐれに更新していきたいと思います。記事の寄稿も大歓迎です。どうぞよろしくお願いします。


アルペンスキー用語辞典更新記録


  • 2010/07/16 Rev.1.1.0 項目追加

  • 2010/07/15 Rev.1.0.4 ポールセット解説動画追加

  • 2010/07/14 Rev.1.0.1 初版公開




2010年7月11日日曜日

検索結果を複数ページに分割する。

エントリーが多くなってくると、それに伴って検索結果も増えてきますよね。
結果が10件くらいならともかく、50件とか、100件とかになっちゃうと、結構大変なことになってきます。

Movable Typeのデフォルトだと、結果は20件まで同じページに表示されますが、21件目以降へのリンクが自動生成されません。
つまり、21件目以降の検索結果が分からない、ということになります。

この『検索結果をページ分割して出力する手順』を以下に書き残す次第。

なぜ思い立ったかと言うと、このブログの検索結果の表示がおかしい事に気が付いたから。
ふつう、自分のブログの記事を自分では検索しませんよね。だから、今まで気が付かなかったのですが、検索結果が複数ヒットした場合でも、最初の1件しか表示されない、という、なんともお粗末な感じになっていたのです。もしかしたら、ご迷惑をおかけしていたかもしれません。ごめんなさい。

特にカスタマイズしなくても、MTのデフォルトだと20件までは表示されるはず。おかしいなぁ、と思って、検索結果テンプレートをチェックしても、特に問題なし。で、よくよく考えてみると、検索テンプレート内に後述するmt:SearchMaxResultsを記述していなかったのでした。チャンチャン。

これでとりあえずすべての検索結果が表示されるようになったのですが、ついでなので、検索結果ページをカスタマイズしてみようかと。完全に行き当たりばったりの思い付きです。

毎度のことですが、すべて自己流なので、詳しい人が見たら無駄なタグとか、間違ったソースを書いているかも知れません。一応は自分の環境での正常動作は確認済みですが、それ以上のテストは行っておりませんので、あしからずご了承ください。
その辺を踏まえた上で、今回は、以下の設定でカスタマイズしていきたいと思います。


  1. デフォルトの20件表示を解除して、1ページに5件の表示で出力する。

  2. 5件以上の検索結果があるときには、ページを分割して出力する。

  3. 分割された各ページへのリンクを出力する。

  4. このリンクは、前後最大5件の表示とする。例えば、20ページ中7ページ目だったら、2から12のみ表示するように出力する。

  5. 検索結果が1ページに収まるときは、このリンクを非表示にする。



といった感じです。


mt-config.cgiの編集



mt-config.cgiの結構下の方に、


# The maximum number of results to return in a search. If this is a straight

# search, the number of results is per-blog--if you set MaxResults to 5,

# for example, that would mean a maximum of 5 results for each blog in your

# system. In a new comment search, this is the maximum number of entries

# with new comments.

#

#MaxResults 5



というところがあるので、
#MaxResults 5
のコメントアウトを解除して、
MaxResults 5
にします。

mt:SearchMaxResultsの挿入



言い訳になりますが、前述したように、MTは不親切なので、mt-config.cgiを編集しただけでは検索結果に反映されません。
検索テンプレートに、



<input type="hidden" name="limit" value="<$mt:SearchMaxResults$>" />




を追加してください。

場所は、



<input type="hidden" name="IncludeBlogs" value="<$MTBlogID$>" />




の行の下あたりで。これでやっと1ページの表示件数が反映されます。


検索結果ページを分割して出力する




ページ分割するには、検索結果テンプレートを編集していきます。

直接、検索結果テンプレートに書き足してもいいのですが、あとあとの編集のために、このページ分割出力関係をモジュール化しておくことにします。

検索結果テンプレートの、MTSearchResultsタグを閉じたあたりに、
<$MTInclude module="検索結果ページ分割リンク"$>(仮称。モジュールの名前はお好きにどうぞ)


と記入して、新しいモジュールを作成します。

このモジュールに、必要なタグを書き込んでいきます。

以下に見本ソースを書きましたのでご参考に。
このソースでは、検索結果の総ページ数を出力し、ページが分割出力(今回の設定だと、6件以上ヒットした場合)された場合には、ページ数の数字に各々のページへのリンクが付きます。
そして、直接各ページへ飛ぶリンクの前後に、前後1ページへリンクする『前』というリンクと、『次』というリンクも表示させます。




<div class="content-nav">
<MTPagerBlock>
<MTIfCurrentPage>
<MTVar name="__value__" setvar="page_next" value="5" op="+">
<MTVar name="__value__" setvar="page_prev" value="5" op="-">
</MTIfCurrentPage>
</MTPagerBlock>

<mt:IfPreviousResults>
<a href="<$mt:PreviousLink$>" rel="prev" onclick="return swapContent(-1);">&lt; 前</a>&nbsp;&nbsp;
</mt:IfPreviousResults>
<mt:PagerBlock>
<mt:IfCurrentPage>
<$mt:Var name="__value__"$>
<mt:Else>
<MTIf name="__value__" le="$page_next"><MTIf name="__value__" ge="$page_prev"><a href="<$mt:PagerLink$>"><$mt:Var name="__value__"$></a></MTIf></MTIf>
</mt:IfCurrentPage>

</mt:PagerBlock>
<mt:IfMoreResults> &nbsp;&nbsp; <a href="<$mt:NextLink$>" rel="next" onclick="return swapContent();">次 &gt;</a>
</mt:IfMoreResults>
</div>





検索結果が1ページで収まる場合の調整




上記のソースでは、分割された最初のページで『前』、最後のページで『次』は表示されないようになるのですが、検索結果が1ページで収まる場合(今回の設定だとヒットしたのが5件以下)に、リンクが付かないページ番号『1』が表示されてしまいます。

『検索結果は1ページしかありませんよ』というメッセージだと理解してもいいのですが、結果が1ページで収まるのであれば、この『1』は必要ないような気がします。
お好みになってしまいますが、この『1』を消すために、mt:unlessタグを使用して、結果が1ページの時には、リンクを出力しないようにします。
mt:unlessを反映させたソースがこちらです。





<div class="content-nav">
<MTPagerBlock>
<mt:getVar name="__value__" setvar="result_number" />
<MTIfCurrentPage>
<MTVar name="__value__" setvar="page_next" value="5" op="+">
<MTVar name="__value__" setvar="page_prev" value="5" op="-">
</MTIfCurrentPage>
</MTPagerBlock>
<mt:unless name="result_number" eq="1">
<mt:IfPreviousResults>
<a href="<$mt:PreviousLink$>" rel="prev" onclick="return swapContent(-1);">&lt; 前</a>&nbsp;&nbsp;
</mt:IfPreviousResults>
<mt:PagerBlock>
<mt:IfCurrentPage>
<$mt:Var name="__value__"$>
<mt:Else>
<MTIf name="__value__" le="$page_next"><MTIf name="__value__" ge="$page_prev"><a href="<$mt:PagerLink$>"><$mt:Var name="__value__"$></a></MTIf></MTIf>
</mt:IfCurrentPage>
<mt:Unless name="__last__">&nbsp;</mt:Unless>
</mt:PagerBlock>
<mt:IfMoreResults> &nbsp;&nbsp; <a href="<$mt:NextLink$>" rel="next" onclick="return swapContent();">次 &gt;</a>
</mt:IfMoreResults>
</mt:unless>
</div>




一応、このソースが今回設定したカスタマイズの完成形ということになります。


あとは、細かい調整をお好みでカスタマイズすれば完了ですね。
例えば、数字を少し大きく表示させたければテキストサイズを変更してみるとか、センタリングしたければcenterタグなどで整えるとかすればよろしいのかと。



2010年7月6日火曜日

ペナルティーポイント計算ツール。

あまり重要な事でもないんですが・・・・・

JavaScriptのお勉強が今一つなものですから、作ろう作ろうと思ってずーっと放置してあった作りかけのツールがありました。

それが、このペナルティーポイント計算ツールです。

計算が結構ややこしいというか、式がとっても長くなってしまうので、面倒になって途中でやめてそのままになっていたんですね。

久々に存在を思い出し、残りの部分を作ってみた、という訳です。

何とか形になったので、ポイント解説のページからポップアップするように上げておきました。ペナルティーポイントの説明の後にリンクがあります。

レースポイントにこのペナルティーポイントを足した数字がリストの基準になりますので、ややこしい計算式ではありますけど、一応、理解していた方が何かと良いと思います。

とりあえず、お知らせまで。


2010年7月4日日曜日

再構築での500エラーを回避する。

Movable Typeをスタティックで構築している場合、何かカスタマイズした後にすべてのエントリーを再構築する場面が多いと思います。

この時、エントリーが多くなってくると再構築時に500エラーが出てしまう事があります。

そしてこの現象の原因として下記が考えられます。


  1. サーバのパフォーマンス低下

  2. サーバのメモリ量不足



大多数の個人ユーザーはレンタルサーバー会社のホスティングサービスを利用しているかと思います。
一つのサーバーを結構な人数でシェアしているわけです。
で、この複数名で共有しているレンタルサーバでは、CPU やメモリ等の事実上のスペックがマシンを占有する人数や使用頻度に反比例して低下していきます。

そのために、サーバーが混んでいるときには再構築の成功率が低下してしまうのです。

この現象を少しでも回避するために、mt-config.cgiの内容を書き換えるのが結構有効な手段です。

mt-config.cgiをエディターで開くと、



# When rebuilding individual archives, Movable Type splits up the rebuilding

# process into segments, where each segment consists of rebuilding N entries.

# The default value for N is 40, so by default, MT will rebuild 40 entries at

# a time, then move on to the next 40, etc. You can change that value globally

# here; for example, if you have a very stable server, you might wish to just

# get it all done with in one batch.

#

# EntriesPerRebuild 40



というところがあります。

どういう事を言っているのかというと、



個々のアーカイブを再構築するとき、Movable Typeはセグメントごとに再構築プロセスを分けます。

このとき、各々のセグメントはN値でエントリを再構築することから成り立っています。

Nのデフォルト値は40なので、デフォルトで、MTはまず最初に40のエントリを再構築し、そして次の40エントリ、さらに次、というプロセスを取ります。

ここの設定でグローバルにN値を変えることができます。

たとえば、非常に安定したサーバーで運営しているのであれば、すべてのエントリを1つのバッチで再構築することもできます。




といった感じの意味の事が書いてあるのです。

つまり、デフォルトではいっぺんに40エントリーずつ再構築する仕様になっているのですが、これではサーバーの負担が大きいために実行できず、500エラーを返されてしまう、という訳です。

これを、10なり、15なり、自分の環境でエラーが出ない値まで下げてやると、結構な確率で500エラーは出なくなります。

上記の

#EntriesPerRebuild 40

のところを

EntriesPerRebuild 10

くらいの値にしてあげるとよいのではないかと。もちろん、20辺りで一度試してみてもいいでしょう。

それにしても、『たとえば、あなたが強力なサーバーを持っているなら、N値を増やしたいと思うでしょう』って言うのは少々・・・な感じもします。


もちろん、これ以外の原因もありますので、絶対500エラーが出なくなる、という訳ではありませんけど、この『N値設定』一度お試しください。



2010年7月3日土曜日

法律について考える

敷金返還、退去精算金の返還などに関連する法律について、少し考えてみましょう。

法律を味方につけるために。

※内容的には2003年当時のままです。その後追記などは加えておりませんんで、現在と異なる状況も考えられます。参考程度にどうぞ。

民法第606条1項、および第616条、598条について



一般的に、大家が請求の根拠としている、宅建業界の商慣習に基づく計算方法は、改装工事費用、通常の使用による損耗分の修繕費用まで賃借人の負担としており、不当な計算方法であると考える。

民法第606条の1で、修繕費用は貸主の負担とされている。通常の使用にて損耗、経年劣化したものがこれに当たる。

一方、原状回復に関しては、民法第616条、第698条により、借主に回復義務があるとされている。

しかし、借りた当時の状態に復する事が原状回復ではないことは明確であり、通常使用により経年劣化した部分の修繕は原状回復には含まれないとする考え方が一般的である。

つまり、経年劣化、損耗部分の修繕は民法第616条、第598条に定める原状回復には含まれないと考える。

退去後に賃貸物件を金額を掛けたやり方で修繕するのか、そうでないかも含めて、どのように修繕しようとも貸主の自由である。

貸主は、次の借主が入居しやすいように修繕するものであり、この修繕こそ民法第606条の1の

賃貸人は賃貸物の使用及び収益に必要なる修繕を為す義務を負ふ

という条文にあてはまるといえる。つまり、全額貸主の負担であると考えられる。

 


消費者契約法第4条1項1号について



一般的に、賃貸住宅の入居者(借主)は、退去時の精算金等について、納得した上で積極的に支払ったものではないと考える。

なるべく支払いたくないのは明らかであり、支払う必要があるとの認識の元に、仕方なく支払う、というのが本音だろうと思われる。

一方、貸し主である大家側とすれば、返還に応じられない理由として、退去時精算金等の精算方法や金額に対する異議の申し立て、質問等がないまま支払いが行われたこと、また、振込み終了時点で契約が終了しているため、以降の異議申し立ては無効であるとする考え方を示すことが多いようである。

入居者が異議申し立て、質問等をせずに請求金額を支払ったことが、退去時の精算方法や請求金額に同意した上で相手方に支払ったと解釈されたとしても、原状回復の範囲を超えた改装費用等、相手方から請求のあった退去時精算金等は契約上支払う義務がないことを充分承知した上での合意であるというなら別であるが、あたかも入居者に支払い義務があるかのような退去時前後における話の流れ、その後の退去時精算金等の請求により支払義務があるものと考え合意したとすれば、その合意は錯誤により無効あるいは詐欺により取り消せることになると考える。

この場合の契約とは、入居時に締結した住宅賃貸借契約ではなく、退去時における精算方法や負担する金額に関して合意した上で、入居者に支払い義務のある金額を相手方に支払うという退去時精算に関する契約を指すと考える。

以上により、消費者契約法第4条1項1号の「重要事項について事実と異なることを告げること。当該告げられた内容が事実であるとの誤認」により、入居者は本来負担する義務がない改修費用等を貸し主である大家に支払わなくてはならないという誤認があったとして、

同法第7条により、「誤認」したことを知ったときから6ヶ月間、合意した日から5年間は取り消して返還を求めることができると考える。

退去時精算に関する契約が締結されたとするのは、入居者が退去した日であると考え、その日より5年以内に返還請求を申し出れば、上記の返還を求めることが出来る期限に関する要件を満たしていると考える。

貸し主との賃貸借契約が既に終了していること、また、異議申し立て、質問等をせずに一度支払いに応じたことは、退去時精算金等の返還を求める上で、法的に何ら問題のないことであると考える。

以上により、一旦貸し主の請求通りに支払ってしまったとしても、返還を求めるのに充分な正当性があると考えられる。

 


国土交通省住宅局「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の位置付け



「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」とは、民間賃貸住宅における賃貸借契約は、あくまでもお互い(貸す側と借りる側)の合意に基づいて行われるものであり、いわゆる契約自由の原則により、その内容について行政が規制することは適当ではないが、原状回復に係るトラブルが頻発していることから、賃貸住宅標準契約書の考え方、裁判例及び取引の実務等を考慮のうえ、原状回復の費用負担のあり方について、平成9年当時において妥当と考えられる一般的な基準をガイドラインとして平成10年3月にとりまとめたものである。

ガイドラインは、賃料が市場家賃程度の民間賃貸住宅を想定しており、賃貸借契約締結時において参考にするべきものである。現在、既に賃貸借契約が締結されている場合は、一応、現在の契約書が有効なものと考えられ、契約内容に沿った取扱いが原則であるが、契約書の条文が曖昧な場合や、契約締結時に何らかの問題があるような場合の協議の参考とするものである。

賃貸借契約時において、契約書に原状回復についての条項がない場合などは、ガイドラインを参考にすることについては充分な正当性があると考える。

ガイドラインにおいては、原状回復を「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗等を復旧すること」と定義し、その費用は賃借人負担としており、いわゆる自然損耗、通常の使用による損耗等の修繕費用は、賃貸人負担としている。そして、原状回復は、賃借人が借りた当時の状態に復することではないことを明確に定義している。

前述の「通常の使用」については、「通常の使用」の一般的定義は困難であるため、個別具体の事例を具体的に区分して賃貸人と賃借人の負担の考え方を明確にしている。
(国土交通省 住宅局 「ガイドライン」による、摩耗、損耗の事例区分(表)参照)


:賃借人が通常の住まい方、使い方をしいても、発生すると考えられるもの

:賃借人の住まい方、使い方次第で発生したり、しなかったりすると考えられるもの

(明らかに通常の使用等による結果とは言えないもの)

A(+B):基本的にはAであるが、その後の手入れ等賃借人の管理が悪く、損耗等が発生または拡大したと考えられるもの

A(+G):基本的にはAであるが、建物価値を増大させる要素が含まれているもの


このうち、B及びA(+B)については賃借人に原状回復義務があるとしている。

経過年数の考慮については、前記BやA(+B)の場合であっても、自然損耗や通常損耗が含まれており、賃借人はその分を賃料として支払っており、賃借人が修繕費用の全てを負担することとなると、契約当事者間の公平を欠くなどの問題があるため、賃借人の負担については、建物や設備の経過年数を考慮し、年数が多いほど賃借人の負担割合を減少させるのが適当であるとしている。

この負担割合の減少については、入居後概ね6年で残存価値が10%となるような直線または曲線を想定し、負担割合を算出するとしている。

入居期間が6年を超えている場合には、上記負担割合は最大でも10%程度とするのが妥当であると考える。また、そのような主張にも充分な正当性があるものと考えられる。





※この記事は、2003年7月にまとめたものです。あくまで当時の記録としてご覧ください。


民事調停 Q&A


※内容的には2003年当時のままです。現在と異なる状況も考えられます。参考程度にどうぞ。


裁判所で民事上のトラブルを解決する代表的な方法として、訴訟と調停の2つの制度があります。
訴訟は、裁判官が、当事者双方の言い分を聞き、証拠を調べた上で、法律に照らしてどちらの言い分が正しいかを決める制度です。
調停は、裁判官のほかに良識ある民間人2人以上が加わって組織された調停委員会が、必ずしも法律にしばられないで実情にあった解決をめざして当事者を説得し、その結果、当事者が合意することによりトラブルを解決しようとする制度です。

ですから、証拠がある場合には裁判で戦い、証拠がない場合には調停で話し合う、という形が多いと思います。
ただし、前述の通り、調停は、必ずしも法律に基づいた決定ではないこともありますので、その点は注意が必要です。


ここでは、民事調停についてのQ&Aをまとめてみました。
(サイト内検索をご利用ください。)


最高裁判所のWebページに記載してある内容を参考にしています。
大事な事なので、間違いがあってはいけませんから。
平成15年7月3日現在の情報です。


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  調停の申立て手数料と裁判所に納める郵便切手はどのくらい必要ですか?

  調停の申立てをする際には,手数料と郵便切手が必要となります。
手数料は、収入印紙で納めてください。収入印紙は,郵便局で買うことができます。
他に、裁判所の中に販売所があったり、近所のタバコ屋で取り扱っていたりします。
裁判所の職員に聞いてみてください。最寄の販売所を教えてくれます。
手数料の額は、もめごとの対象となっている金額によって異なりますが、訴訟の場合よりも安くなっています。
金額の目安として、例えば、もめごとの対象の額が5万円までの場合には申立手数料は300円に、(これが最低額です)
以降5万円ごとに300円増額、30万円の場合には申立手数料は1,800円に、30万円以上は5万円ごとに250円増額、
もめごとの対象の額が100万円の場合には申立手数料は5,300円になります。
このように、申立の趣旨の金額により収める手数料が変わってくる、という事になりますので、
詳しくは最寄の裁判所に問い合わせてみてください。

郵便切手は,関係者に書類を送るためなどに使います。郵便切手の金額は,相手方の人数や書類を送る回数などによって異なります。
一般的には、80円切手5枚です。使わなかった分は、調停終了後の手続きにより返還されます。

 

 逆に、 調停の相手方になった場合はどうしたらいいですか?

  調停は、裁判官と一般の方から選ばれた調停委員が申立人と相手方の仲に入り,話合いで円満にもめごとを解決する手続です。
話合いを進めるためには、裁判所から通知された日時(呼び出し状に記載)に必ず出向かなくてはいけません。
病気などのためにどうしても行けない場合には、簡易裁判所の担当の裁判所書記官に相談してください。

次に、調停の前に「相手方」が準備することについて。
調停期日でもめごとの内容やあなたの言い分について説明できるように準備しておいてください。
契約書や領収書などもめごとの内容を説明するために役に立つ書類があったら、当日持参するようにしてください。

 

  呼出期日にどうしても裁判所に出向けない場合はどうしたらいいですか?

  調停は,話合いによりもめごとを解決する手続です。
従って、調停の相手方になった場合にも、呼出状により通知された日時に、必ず行かなくてはなりません。
もし、病気などのためにどうしても行けない場合には,簡易裁判所の担当の裁判所書記官に相談しましょう。
やむを得ない場合には、御家族や会社の従業員などを代理人にすることができる場合もあります。
また、期日を変更することもあります。

 

  調停が成立した場合の効果はどうなりますか?

  話合いがまとまると、裁判所書記官がその内容を調書に記載して、調停が成立します。
この調書には、確定した判決と同じ効力がありますので、原則として、後から不服を唱えることはできません。
この調書において、金銭の支払や建物の明渡しなど一定の行為をすることを約束した場合には、当事者はこれを守る必要があります。
もし一方がその約束した行為をしない場合には、もう一方は、調書に基づいて、裁判所に対し、強制執行の申立てをして、約束の内容を実現することができます。

調停調書を受け取るためには、簡易裁判所に申請していただく必要があります。
受け取るまでには、通常、調停終了後、1週間程度かかります。
詳しくは、担当の裁判所書記官にお問い合わせください。

 

  調停が成立しなかった場合、その後の手続はどうすればいいですか?

  調停では、お互いの意見が折り合わず、話合いの見込みがない場合には、手続を打ち切ります。
打ち切る前に、 「調停に代わる決定」が裁判所より出される事もあります。

調停が成立しなかった場合に、もめごとの解決をなお希望されるのであれば、訴訟を起こすことができます。
訴訟は,もめごとの対象となっている金額が、90万円以下の場合には簡易裁判所に、 90万円を超える場合には地方裁判所に起こします。
調停打切りの通知を受けてから2週間以内に同じもめごとについて訴訟を起こしますと、調停申立ての際に納めた手数料の額は、訴訟の手数料の額から差し引くことができます。

手続については、簡易裁判所の担当の裁判所書記官に問い合わせてください。

 

  調停に代わる決定とはどのような手続ですか?

  調停では,お互いの意見が折り合わず、話合いの見込みがない場合には、手続を打ち切ります。
また、話合いの見込みがない場合には、裁判所は、適切と思われる解決案を示すこともあります。
これを「調停に代わる決定」といいます。
「調停に代わる決定」は、お互いが納得すれば調停が成立したのと同じ効果がありますが、どちらかが2週間以内に異議を申し立てると、効力を失います。

その場合には,訴訟を起こすことができます。




※この記事は、2003年7月にまとめたものを一部改稿したものです。あくまで当時の記録としてご覧ください。