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2008年8月2日土曜日

住宅ローン金利動向2008年8月

まず、ここ数カ月おなじみの表をご覧ください。

数か月連続で上昇中だった住宅ローン金利ですが、指標となる長期金利の緩やかな下降傾向を受けて今月は0.1%から0.05%程度、わずかですが下がったようです。
とはいえ、6月の金利よりは高く、7月の金利よりは低い、という微妙な動きです。

6月から7月は0.15%~0.20%程度一気に上昇してしまいましたが、その半分程度は金利が下がった形です。
7月に新規で融資を実行された方には何とも悔しい結果となりました。

住宅ローン金利の指標となる長期金利の7月の動向です。



高金利で推移した6月末からじわじわ下がり始め、一度上昇傾向も見せましたが、その後はまた低金利での推移となっています。
この傾向を受けて、8月の長期金利の推移としては、たとえ上がっても1.75%程度ではないか、つまり、9月からの住宅ローン金利も7月の金利と6月の金利の中間で推移するのではないか、というという予測がなりたちます。

ということは、9月に入っても、金利据え置きか、上がったとしても小幅な金利上昇かと思われますが、さらにその先となるとやはり不透明ですので、各自、慎重な『読み』が必要になってきます。

長期金利についてのお勉強をしてみたい、という方は続きをどうぞ。



長期金利についてのおさらいをしておきたいと思います。

長期金利を左右する「予想」
長期資金の需要・供給は、具体的にはどういった要因に影響されて、長期金利を形成するのでしょうか。
 いろいろな要因がありますが、重要なものの1つが将来の短期金利の推移や物価変動(インフレ、デフレ)、長期資金を投じて行う設備投資の収益などについての「予想」なのです。
「予想」がどのようにして長期金利を左右するのか、1つの例をお示しします。
皆さんの手許に、10年位は使わずに取っておこうと思っているお金があって、これを10年満期の債券に投資するか、それとも1年物定期預金を10回繰り返すか、を思案している時のことをお考え下さい。
── なお、ここでいう10年の債券については、今売られている10年国債のように、10年間の毎年の利息が確定している、つまり、発行されてから他の金利がいくら上下してもその債券の利息は不変、そういうもの(固定金利の債券)を想定して下さい。
まず、現在、債券の利息は年2%で、1年物定期預金金利が1%とします。
どちらに投資するかを決めるに当たっては、途中で換金しなければならない時の手軽さや金融機関店舗までの距離なども関係するでしょうけれども、大きな要因の1つが10年間の利息はどっちが多いか、であることは間違いないですね。
ここではこの点に絞って考えることと致しましょう。
 ここまでポイントを絞ってもまだ色々なケースが考えられますが、次のような2つのケースだけを取り出して比べてみましょう。
(1) 今後10年間は大したインフレも起こらず、世の中の金利は安定していて、1年物定期はほぼ間違いなく2%以下で推移すると予想される場合(物価安定予想のケース)
((2) 今後インフレが始まって、1年物定期預金金利も数年後には例えば7%位まで上がると予想される場合(インフレ昂進予想のケース)
 さあ、皆さんは、どちらの場合に債券で貯金しようと思いますか。
(1)の物価安定予想のケースなら、ほぼ間違いなく、毎年、債券の利息(2%)の方が定期預金の利息より多いですね。
他方、(2)のインフレ昂進予想のケースでは、定期預金の利息(もしかしたら7%)の方が債券の利息より多い年もありそうですね。
そうなれば、(1)の場合の方が債券がよく売れる(=長期資金の供給が多くなる)でしょう。
 つまり、物価安定予想が支配的な時の方が、債券がよく売れて高い値がつく、すなわち、長期金利は低いのです。
逆に、インフレ昂進予想がある時は、債券が売れないから値が低い、すなわち長期金利は高いのです。
このように、長期金利は、今後の長期間にわたるインフレ、デフレや短期の金利に関する予想(金融の専門家は「予想」の代わりに「期待」という言い方をします)などに大きく左右されます。
「インフレ期待は長期金利を高くする」、「物価安定期待は長期金利を低くする」、「設備投資の期待収益率が上がれば長期金利も上がる」ということです。
 ここで大変大事なことは、長期金利というものは、(2)のインフレ昂進予想のケースのように(まだインフレになっていないのに)「予想」(期待)が変化した時点で「直ちに」変動するということです。
すなわち、長期金利には、将来の変化を先取りする性質があるのです。
 ですから、長期金利をコントロールしようとする場合、そうした試み自体が人々の「予想」(期待)を変えるか変えないのか、慎重に見極めなければなりません。
 また、長期金利の動きをよく見て、それが将来のどういう変化を先取りしているのか、どういう「期待」を「市場」が持っているか、を考えることが大切であるとも言えるわけです。
日本銀行【長期金利の決まり方......将来の「予想」が大事(http://www.boj.or.jp/type/exp/seisaku/expchokinri.htm)】より引用

専門家でも非常に読みずらいことですので、我々素人の予想なんて限界が低いのですが、
それでも仕組みを知っているのと知らないのではかなり違いますからね。
借金しないで済む人たちが羨ましい限りです・・・・・

2008年7月3日木曜日

住宅ローン金利動向2008年7月

ここ数カ月連続で上昇中の住宅ローン金利ですが、7月もまたまた上がってしまいました。

住宅ローン金利の目安となる長期金利の動向としては、6月中旬まで一時1.9%に迫る水準で移行していましたが、その後はじわじわと下がり、7月に入ってまたゆるやかな上昇模様となっています。
長期金利が下降気味なのに、住宅ローン金利は上昇しているわけです。
金利動向の目安として、この数カ月は同じ銀行をウォッチングしているわけですが、
目につくのが都市銀行、地方銀行の金利差が以前より少なくなってきた、という点です。
つまり、地方銀行のほうが金利の上げ幅が大きい、ということです。

金利比較の例として挙げている地方銀行Bの金利を見てみると、3ヶ月で0.5%以上の利上げですから、申し込みと融資の実行時期がずれてくると当初の返済計画を見直さなければならないような事態です。

これから新規でローンを申し込むのであれば、極端に言って『こんなもの』と思ってしまえばそれまでなのかもしれません。
返済計画も今の金利水準で考えることになるからです。

困るのが、数年前に新規で短期の固定金利選択型を利用して1%台の超低金利で借りて、この時期金利見直しを迎えた人です。金利見直しをしたとたんに一気に返済額が上がってしまいます。これでは返済計画が大幅に狂ってしまいます。

固定期間終了後の金利見直しを行わない場合には、自動的に変動金利に移行するパターンがありますが、
変動金利の見直しは毎月ではなく、年2回ですので、次の金利見直しがある10月くらいまで一度変動金利に移行して、模様眺めをするのも悪くないかもしれません。
ただし、金利が今のまま上昇を続けると、いずれは毎月の返済額が大幅にアップしてしまいますから、覚悟は決めなければいけません。



2008年6月3日火曜日

住宅ローン金利動向2008年6月

前回のコラムで書いた、住宅ローン金利の続報です。まず、下の表をご覧いただきたいと思います。

やはり、固定金利選択方式の金利を大幅に上げてきました。

比較的金利が低い地方銀行でも0.4%上げてきましたので、3年固定の金利がついに3%の大台に乗ってしまいました。昨年夏以来、やや下がっていた金利ですが、長期金利の上昇を受けて、ここ数カ月は連続上昇。

予想していた事とはいえ、結構ショッキングーな数字です。

などと、ふざけている場合ではありませんね。


債券市場で長期金利が急ピッチで上昇している。インフレ懸念に加え、米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題に端を発した信用不安が一服し、投機マネーが株式市場などに回帰しているためだ。ただ、長期金利の上昇で住宅ローン金利は昨夏以来の水準にまで上昇。家計や企業の負担が増すことで景気を下押しする懸念も出ている。

http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/080602/fnc0806021957012-n1.htm

MSN産経ニュース「インフレ懸念、家計や企業負担ズシリ 長期金利が急上昇」より引用





住宅ローン利用者には高い金利で貸し付ける構図が浮かんできた形です。個人利用者は銀行にとって「いいお客さん」なんですね。
今は借りないほうがいいのか(そういう訳にもいかないのが辛いところですが)、それとも今のうちに借りてしまったほうが賢明なのか、悩むところではあります。もしこのまま同じ上昇率をたどるとしたら、あっという間に4%台に突入するわけですから。
今月は、変動金利の金利見直し月ではないため、2.875%という数字は変わっていません。
変動金利は4月と10月見直し、という銀行が多いようです。
2008年4月は前回から変動がなかったように記憶しています。でもでも、2008年10月には間違いなく3%台に上昇するはずです。
10月に、いったん金利の上昇が落ち着いていれば、10月までは変動で、それ以降は固定金利選択方式に見直す、という考え方もありますが、見通しはかなり不透明です。3.5%超えも目前かと思われます。
債券が売られると、債券に対する需要が落ち込むため、より高い利回りが必要になり、長期金利の上昇につながる。市場では「長期金利の2%超えはすでに射程内」(大手銀行幹部)との声も聞かれる。
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/080602/fnc0806021957012-n1.htm
MSN産経ニュース「インフレ懸念、家計や企業負担ズシリ 長期金利が急上昇」より引用

3年前の6月にとりあえず3年固定を選択して返済をスタートし、今月初めての金利見直しをされた方は毎月の返済額が一気に上がってしまいます。
この辺が、前回書いた懸念なわけで、「金利見直しが来るタイミングでの長期金利の水準」をある程度予想しての「勝負」がいかに大切かがお分かりいただけると思います。
素人が予測できるほど簡単なものではないのですが。

2008年5月23日金曜日

住宅ローン金利展望

今日のコラムは、今後の住宅ローンの金利を勝手且つ大胆に予測。

何しろ、借りる額が大きいので、たとえ0.1%でも気になる住宅ローン金利。
2008年4月・5月と金利は上昇し、6月も上がる様相だ。

世の中、そんなに景気が良くなった感じもしないし、『サブプラ』問題で金利を上げたくても上げられない状況のはずなのに、住宅ローンだけは着実に金利上昇中。なぜ?

住宅ローン金利というのは、長期金利を基準としていて、長期金利が上昇すればそれを基準とする住宅ローン金利も上昇する、といったことらしい。


例えば、日本の住宅ローン金利。金融機関は今月初めに金利を一斉に引き上げ、6月もさらに上げる気配だ。3000万円のローンなら、1%も上昇すれば年間30万円負担が膨らむ。理由は住宅ローン金利の基準になる長期金利の上昇である。

http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/080521/fnc0805210305003-n1.htm 
【経済が告げる】編集委員・田村秀男 現代版アリとキリギリスより引用。



ではなぜ長期金利が上昇するか、ということになると


なぜか。「日本の国債相場をリードしているのは、実は米国のヘッジファンドなど大口投資家です。インフレ懸念というのはあくまでも後付けの理屈にすぎない」と大手証券のベテラン債券ディーラーが打ち明ける。ヘッジファンドなどはサブプライム危機後、株式を売って安全資産として日米の国債に資金を移した。パソコンの売買プログラムでは日本の国債保有比率を固定している。米株式不安が少し和らぐと米国債から株式に投資先を切り替えるが、キーボード操作ひとつで自動的に日本の国債も売ることになる。

ヘッジファンドに大口資金を融通しているのは日本の金融機関である。銀行などは、住宅ローン以外は国内での貸し出しに消極的だ。預金の運用先を国債とヘッジファンドに振り向けている。その国債相場を動かすヘッジファンドにつられて、日本国債を慌てて売る。米国債が売られると日本国債はそれ以上に売られ、相場が急落し、利回り、つまり長期金利が急上昇し、結局住宅ローンを借りる日本の一般消費者にツケが回る。

http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/080521/fnc0805210305003-n1.htm 
【経済が告げる】編集委員・田村秀男 現代版アリとキリギリスより引用。


結局のところ、取りやすいところから取る形になっているような気がしないでもない。

最近、銀行が3年固定(変動金利の3年固定金利選択)などの短期固定選択型を勧めるケースが多いと聞く。
確かに、金利的には一番低くなっているため、一見「お得」な気がしてくる。

でも、借りる側に有利な条件は、貸す側には不利なはず。
住宅ローン利用者が得をすれば、銀行は損をするはず。
それなのに、借りる側が一番お得な「3年固定」をなぜ勧めるのか、の裏を考えてみた場合、あるシナリオが見えてくる。あくまで推測・予測の域を出ない話ではあるが。

そのシナリオとは、つまり、銀行では、3年~5年後に金利上昇のピークが来ると予測しているのではないか、ということ。

3年後に金利が上昇していれば、否応なしにその金利で「金利見直し」をせざるを得ないのだ。
今現在、一番「お得」だからといって3年固定で借りても、それは最初の3年間「お得」なだけ。
その後も3年固定を選択していけば、3年後、6年後(3の倍数ですね)に「金利見直し」があるわけで、最初の金利見直しタイミングで3年固定4.0%なんてシナリオも考えられなくもない状況なのである。

はっきりいってギャンブル的要素がかなり強いのだが、3年後、6年後にドカーンと支払額が増えてしまう可能性は結構高いと思われるので、長期にわたる安心代込み、といった考え方で10年固定で勝負に出る価値は十分あると思う。

たとえば、仮に3年の固定選択型の金利を2.1%、同じく10年固定の金利を2.7%として、今現在の金利差で3年固定と10年固定を比べた場合、3年固定の金利が3年後に2.7%、6年後に3.0%に上昇すると10年間での返済額はほぼ同じ。
そして、3年固定の金利が3年後に3.3%、6年後に3.8%にまで上昇すると、結局10年固定のほうが総支払額は「お得」になってくる。

勝負の分かれ目は、3年固定の金利が、3年後に現在の10年固定と同等まで上昇するかどうか。

あくまで個人的な「予測」ではあるが、伸るか反るか、答えは3年後。