2008年5月23日金曜日

住宅ローン金利展望

今日のコラムは、今後の住宅ローンの金利を勝手且つ大胆に予測。

何しろ、借りる額が大きいので、たとえ0.1%でも気になる住宅ローン金利。
2008年4月・5月と金利は上昇し、6月も上がる様相だ。

世の中、そんなに景気が良くなった感じもしないし、『サブプラ』問題で金利を上げたくても上げられない状況のはずなのに、住宅ローンだけは着実に金利上昇中。なぜ?

住宅ローン金利というのは、長期金利を基準としていて、長期金利が上昇すればそれを基準とする住宅ローン金利も上昇する、といったことらしい。


例えば、日本の住宅ローン金利。金融機関は今月初めに金利を一斉に引き上げ、6月もさらに上げる気配だ。3000万円のローンなら、1%も上昇すれば年間30万円負担が膨らむ。理由は住宅ローン金利の基準になる長期金利の上昇である。

http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/080521/fnc0805210305003-n1.htm 
【経済が告げる】編集委員・田村秀男 現代版アリとキリギリスより引用。



ではなぜ長期金利が上昇するか、ということになると


なぜか。「日本の国債相場をリードしているのは、実は米国のヘッジファンドなど大口投資家です。インフレ懸念というのはあくまでも後付けの理屈にすぎない」と大手証券のベテラン債券ディーラーが打ち明ける。ヘッジファンドなどはサブプライム危機後、株式を売って安全資産として日米の国債に資金を移した。パソコンの売買プログラムでは日本の国債保有比率を固定している。米株式不安が少し和らぐと米国債から株式に投資先を切り替えるが、キーボード操作ひとつで自動的に日本の国債も売ることになる。

ヘッジファンドに大口資金を融通しているのは日本の金融機関である。銀行などは、住宅ローン以外は国内での貸し出しに消極的だ。預金の運用先を国債とヘッジファンドに振り向けている。その国債相場を動かすヘッジファンドにつられて、日本国債を慌てて売る。米国債が売られると日本国債はそれ以上に売られ、相場が急落し、利回り、つまり長期金利が急上昇し、結局住宅ローンを借りる日本の一般消費者にツケが回る。

http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/080521/fnc0805210305003-n1.htm 
【経済が告げる】編集委員・田村秀男 現代版アリとキリギリスより引用。


結局のところ、取りやすいところから取る形になっているような気がしないでもない。

最近、銀行が3年固定(変動金利の3年固定金利選択)などの短期固定選択型を勧めるケースが多いと聞く。
確かに、金利的には一番低くなっているため、一見「お得」な気がしてくる。

でも、借りる側に有利な条件は、貸す側には不利なはず。
住宅ローン利用者が得をすれば、銀行は損をするはず。
それなのに、借りる側が一番お得な「3年固定」をなぜ勧めるのか、の裏を考えてみた場合、あるシナリオが見えてくる。あくまで推測・予測の域を出ない話ではあるが。

そのシナリオとは、つまり、銀行では、3年~5年後に金利上昇のピークが来ると予測しているのではないか、ということ。

3年後に金利が上昇していれば、否応なしにその金利で「金利見直し」をせざるを得ないのだ。
今現在、一番「お得」だからといって3年固定で借りても、それは最初の3年間「お得」なだけ。
その後も3年固定を選択していけば、3年後、6年後(3の倍数ですね)に「金利見直し」があるわけで、最初の金利見直しタイミングで3年固定4.0%なんてシナリオも考えられなくもない状況なのである。

はっきりいってギャンブル的要素がかなり強いのだが、3年後、6年後にドカーンと支払額が増えてしまう可能性は結構高いと思われるので、長期にわたる安心代込み、といった考え方で10年固定で勝負に出る価値は十分あると思う。

たとえば、仮に3年の固定選択型の金利を2.1%、同じく10年固定の金利を2.7%として、今現在の金利差で3年固定と10年固定を比べた場合、3年固定の金利が3年後に2.7%、6年後に3.0%に上昇すると10年間での返済額はほぼ同じ。
そして、3年固定の金利が3年後に3.3%、6年後に3.8%にまで上昇すると、結局10年固定のほうが総支払額は「お得」になってくる。

勝負の分かれ目は、3年固定の金利が、3年後に現在の10年固定と同等まで上昇するかどうか。

あくまで個人的な「予測」ではあるが、伸るか反るか、答えは3年後。


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