26日にローマで行われた評議会で、2006年レギュレーション(タイヤおよび予選フォーマットについて)の承認を行った。
この評議会の承認を受けて、来季はレース中のタイヤ交換が許可されることとなった。
意外にも早く私の願いが叶った形となり、タイヤ交換復活は歓迎したいと思う。
さらに私の要望が実現した。
それは、各ドライバーが1グランプリにおいて使用できるドライタイヤは7セットに制限され、その中でも『予選とレースで使うタイヤは同じスペック』ということ。
以前のQタイヤはもの凄かったけど、同じタイヤで予選と決勝っていうのがいいと思う。
いくら究極のグリップを得られても、長いサーキットでは1周持たないようなタイヤではどうしようもないと思うし。
予選に関しては、“ノックアウト”方式が採用になった。
来季の予選は土曜に1時間行われる。セッションは3パートに分けられ、複数のドライバーが同時に走行してタイムアタックを行う形態へ戻る。周回数に制限はない。
実際の『予選』はどのように流れるか、だけど、次のような感じになるらしい。
��ドライバーが20人の場合)
- 予選でコースインした時からレーススタート時まで、車に手を加えてはいけない。ただし、給油とタイヤ交換は許される
- 予選開始から40分は給油が可能
- 最初の15分で下位5人のドライバーのグリッドを決定(16~20位)
- この時点で残りの15名のタイムはリセットされる
- インターバル(5分)
- 2回目のセッション(15分)
- このセッションでの下位5名のグリッドが決定(11~15位)
- ここまでのセッションでドロップアウトしたマシンは、決勝に向けピットレーンがオープンするまでの間、いつでも給油することができる
- 2回目のセッションで残ったドライバーのタイムは再びリセットされる
- インターバル(5分)
- 最後のセッション(20分)で残った10人のドライバーがトップ10のグリッドを争う
- 最後の20分のセッションに走行するマシンは、レーススタート時の燃料で最終セッションをスタートすること。ただし、レーススタート前に、最終セッション開始時の燃料搭載量と同量まで再給油できる
これが仮に22台以上のエントリーがあった場合には、上記のフォーマットにて『落とす』数が変わってくる。
最初のふたつのセッションで6台ずつドロップアウト、最終セッションには10台が進出。
そして、24台のエントリーがあった場合は、(あるかな、そんなことが)最初のふたつのセッションで6台ずつドロップアウトし、最終セッション進出は12台。
以下、モズレー会長のコメント。
「テレビを観ていれば、最も遅い5台がいなくなり、そしてまた次に遅い5台がいなくなるのが分かるだろう。さらにラスト20分にはタイムが次第に速くなり、搭載燃料は減る。そして燃料が減ったところでタイムを出すために新しいタイヤを装着するから、本当に劇的な展開になるだろう」
「唯一の問題は、誰もがベストタイムをラスト1分に出そうとするということだ。彼らはチェッカーフラッグが振られる直前にラインを超えてアタックラップを開始しようとするだろう。クライマックスのない状態からクライマックスのあるものになれば、全体が変わるだろう」
また、同評議会は、2008年に向けたレギュレーションパッケージの承認も同時に行った。
この中にはCDG(センターライン・ダウンウォッシュ・ジェネレーティング)ウイング、ワイドなホイール、スリックタイヤの採用、タイヤサプライヤーを1社にしぼるといった事柄も含まれているそうで、タイヤ供給が1社というのはどうも戴けないが、『太いスリックタイヤ』はやっぱり格好いいので素直に歓迎したい。
今年12月末までにF1テクニカル・ワーキング・グループの80パーセントの承認をえられれば、このパッケージは2007年に採用されるそうだ。